新しい日と昨日の名残
お題箱の投稿より、朝チュンシチュのソロバルです。
えっちくない!
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一筋の日の光が射したかと思うと、瞬く間に朝がやってくる。
部屋が明るくなり、バルバトスは自然に目覚めた。しかし、肩に触れる空気の冷たさに身を震わせて、ベッドに深く潜り込む。このままでは、二度寝を始めてしまいそうだ。
まだ寝ているソロモンに近寄り、暖を取る。始めは寝たまま嫌そうにしていたソロモンだったが、すぐにバルバトスへすり寄ってきた。
「調子は、良さそうかな」
バルバトスはソロモンの髪をそっとかき上げ、顔を観察する。隈は残っているが、血色は悪くない。少なくとも、身体的にはまだ余裕があるだろう。もっとも、そうでなければ、昨夜に無理などさせていないが。
健やかな寝顔だ。安心しきったその表情は歳よりも幼く見えるかもしれない。普段、辛い現実の矢面に立たせ過ぎていることを、嫌でも痛感する。
バルバトスは自分のためにソロモンの頭を撫でた。それで何かが変わるわけではないが、何もせずにはいられない。
そうしていると、ソロモンが薄く目を開いた。
「おはよ……」
「お早う、ソロモン」
ソロモンはまだ夢うつつで、呂律も回らない挨拶を紡ぐ。そのまま起き上がろうとするソロモンに対して、バルバトスは腕を優しく引いてベッドに戻した。
「おきるのに」
「まだ時間の余裕があるだろう? たまにはゆっくりしよう」
額にキスを落としながらバルバトスはソロモンを甘やかす。しかし、バルバトスの期待とは裏腹に、ソロモンは少しずつ覚醒していった。
「いや、起きるよ」
「えー、もったいないな」
「寝ている方がもったいないだろ。ほら、バルバトスも起きて」
「俺は無理」
体を起こしたソロモンは、起き上がろうとしないバルバトスに何故と聞いてきた。思わずバルバトスの口元は緩んでしまう。
「腰に力が入らないんだ。物理的に起き上がるのは無理だね」
しばらくキョトンとした顔でバルバトスの顔を見ていたソロモンだったが、理由に想像がついたらしく、バツの悪そうに視線を逸らす。
バルバトスはにやにや笑いながらソロモンの腰をつついた。
「水を取ってきてほしいな」
「わかった。……ごめん」
「いいって、お互い様だ」
朝の準備を始めたソロモンを、バルバトスはベッドの中から見送る。今日は緊急事態が起こらなければ、1日中休みだ。十分に休めれば良いのだが、ソロモンはだらけるのを良しとしないだろう。
甘えて甘えて、無理やりでも休ませればいけないかな、バルバトスは手持ち無沙汰の中、今日の予定を立て始めた。